報告

 イスラエルで、発達障害の子どものため療育センターを訪ねた。
 数ある司法面接法のなかでも,多くの実証・評価研究がなされているのが,NICHD プロトコルです(北大でもこのプロトコルを用いて研修を行っています)。NICHD プロトコルは1990 年代に, 米国NICHD(National Institute of Child Health and Human Development)で, M. Lamb 教授(現在ケンブリッジ大学教授)らが開発しました。
 1月25日から29日まで,カリフォルニア州,サンディエゴで開かれた,「性虐待の取り調べ」研修に参加しました。この研修は,米国司法省の未成年侵犯防止局(Office of Juvenile Justice and Delinquency Prevention),フォックスヴァリー高等専門学校(Fox Valley Technical College)により提供された,36時間のプログラムでした。この研修は,第24回子ども・家族虐待に関するサンディエゴ国際会議(International Conference on Child and Family Maltreatment)の開催期間に行われた研修プログラムです。研修では,アメリカの性犯罪,児童虐待における警察の捜査,取り調べの現状を,様々な領域の講義を通して学ぶことができました。
2009年7月6日,ユタ州ソルトレーク市のCJC(Children’s Jusice Center:子ども司法センター)を訪問し,面接を見せていただき,3日間の研修も受けました。以下,CJCの歴史や施設,そこでの面接について紹介します。
2009年6月1日から5日まで,米国のワシントン州シアトルで行われた,アメリカ児童虐待専門家協会(The American Professional Society on the Abuse of Children : APSAC)主催の司法面接研修に参加しました。APSACは,児童虐待,家庭内暴力に直面する子どもやその家族に関わる専門家に教育や情報提供を行っている機関です。
 1月に米国サンディエゴ市で開かれた第21回子どもと家族の虐待に関するサンディエゴ国際会議(21st Annual San Diego International Conference on Child and Family Maltreatment)に参加した後,2月3日米国のオレゴン州にあるケアズ•ノースウエストという司法面接施設を訪問した。
 1月21日に韓国ソウル大学で行われた子どもの性被害アセスメント (Assessment of alleged child victim: Finding the truth and protecting the child)に関するカンファレンスに出席した後,翌22日に,チュンブク大学のパク先生のご紹介により,ソウル市内南部のOne-Stop サポートセンターを訪問した。このセンターは性被害その他の暴力的被害を受けた(とされる)女性,男性の保護,支援のための施設であり,1カ所で心理的,医療的,そして司法的ケアを受けることができるのが特徴である。2005 年にイークムヒャム警察部長が,韓国法と心理学会等にも携わりつつ立ち上げたということであった。ある中学生が性被害に遭ったとき,病院,警察,カウンセリングなど,何カ所も行かねばならなかった,その事態を改善するために設立されたのだという。現在では韓国にこのような施設が16箇所あり,利用者はますます増えているとのことであった。
司法面接支援室 : 立命館大学 ・ 大阪いばらきキャンパス(OIC) ・ OIC総合研究機構 / 総合心理学部